醸句通信
2007.01.13
中川 昌士 さんより
「懐古の酒(ブルーボトル)」に出会ったのは、平成5年4月、酒友との花見の時です。
見つけたばかりの地酒揃えの酒屋さんで、ちょっと贅沢をしようと選びました。
私の呑んだ最初の酒一筋のお酒です。ゴクリと呑んだ後、腹にずしりと感じる余韻は、私の大吟醸酒に対する印象を変えました。以来、純米吟醸、純米大吟醸を中心に愛飲しています。清酒の中でも、お肉や、濃い味付けのものでも、平気で合うと思いますが、天ぷらや、鍋など、温かいものと合わせたときの、フワリとしたやさしい旨味が特に気に入ってます。
一昨年には、赤磐雄町の田植えにも参加しました。米造りのプロでもある田村杜氏の、優しい笑顔と分厚い手のひらが印象的でした。「鑑評会や斗瓶取りのお酒は8頭身の美人、わたしは6頭身位の方が好きだ。」との言葉に、定番酒の美味さの秘密が有るような気がしました。ちなみに、私は、斗瓶も定番酒も、両方大好きです。