醸句通信

2005年06月

2005.06.11

酒一筋・醸句通信    第三六号

今回のコンテンツ
  1.酒のウソホント「樽と桶」
  2.おいしいお酒の飲める店▼ 「吟醸Bar蔵72」 
  3.毎回楽しい「百人一酒」
  4.ありがとうございます!


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◆  醸句通信  No.36   2005.6
◆━━━━━━━━━━━━━━ 酒一筋 ◆◆
 天の与えたすばらしい力を内包する「赤磐雄町米」の米を守り
育て続けている「酒一筋」の蔵元からもっと美味しくお酒を飲んで
頂くために楽しいお酒のお話をお送り致します。
 このメルマガが、ほんのすこしでもあなたのお酒の楽しさに
プラスになればと思っております。
                        利守酒造株式会社
【留粕】 とめかす
 酒粕は貯蔵する間に軟らかく
なるのでこれを漬物用に使用し
ます。貯蔵温度が高い方が早く
軟らかくなりますが、カビが生え
たり、また乾燥して使用出来な
くなってしまいます。冬(仕込時
期)に出来た酒粕を桶あるいは
タンクに入れて足で踏み込み、
空気を追い出して密封して貯蔵
します。踏み込んで貯蔵する事
から「踏込粕」とも言われます。
良い酒を搾った後の酒粕を貯蔵
した物は、同じ漬物用として使用
した場合、出来上がりの味が一
味も二味も違ってきます。
年々粕の出ない酒造りをする蔵
も増え希少品になっています。
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1.酒のウソホント ▽ 樽と桶
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 樽と桶はどこが違うのでしょうか?急にこう
聞かれると、どう違うのか迷います。共に液
体を入れる木製の容器です。この二つは
形の大小で区別している訳ではありません。
樽と言うと酒樽、醤油樽、ビール樽をいいます
が、同じ発酵物でも味噌の場合は味噌桶です。
漬け物も桶です。この二つの区別は、蓋が付
いているかどうかで決まりそうですね。
ここで言う蓋も二つの機能があります。一つは
樽の上蓋で「鏡板」といわれるもので、これは
樽の上端部にキチッとはまり、樽は密閉され
ます。つまり鏡板がはまって密閉性のある物
が樽と言う事になります。
桶にも蓋が付いている事がありますが、その
蓋は取り外しが自由に出来るものです。
漬け物桶に使われる蓋で「落とし蓋」という中
身が少なくなるとそれに応じて蓋も下がって
いくものさえあります。桶の方は蓋の無い容器
を指し、蓋があっても取り外し自由な物と言う
事になります。
木を材料にして液体を入れる桶や樽が出来た
のは、室町時代でした。鋸と鉋(ノコギリとカンナ)
が中国から持ち込まれたからです。それだけで
はありません。竹をタガとして使うアイデアが生ま
れたからです。西欧ではタガに使う竹はありませ
んでしたので、金属板の加工が出来上がるまで
は木を薄く剥いだ物を使いました。
これらの樽と桶が出来る前は、壷や甕が液体の
入れ物だったのです。だから樽や桶の出現は
大発明だったのでしょう。
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2.おいしいお酒の飲める店
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 酒一筋を美味しく楽しみたい方に。
こんなお店があります。是非お立ち寄り下さい。
▽ 「吟醸Bar蔵72」 
   東京都港区元麻布2-11-1-2F
      TEL:090-7415-4035
     ●麻布十番駅(南北線・大江戸線)下車 
        徒歩10分程度
    
   営業時間:18:00~22:00(水~土)
          15:00~20:00(日) 
    定休日:月、火曜日
           
 吟醸酒協会の新企画として
3ヶ月間限定オープンのスタ
ンドバーです。
協会会員蔵の大吟醸酒を一杯
200円~400円で味わう事が
出来ます。各週末には担当蔵
元によるイベント開催!
週末限定の鑑評会出品酒や
吟醸酒も登場。(各蔵元が地元
から持参する肴も)
◎「赤磐雄町 純米大吟醸」は
常時一杯200円で飲めますよ!
■7月16~17日
 「酒一筋」担当デーです。
フェルミエさんとのタイアップに
より吟醸酒とチーズのマッチング
セミナー開催!
 
お一人 1,000円程度~
※チケット制で1,000円分の
チケットを最初に購入。
詳しい情報・地図↓  サービス券付
http://members.jcom.home.ne.jp/n-ginjo/
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3.小倉あん子の「百人一酒」
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 文屋朝康・ぶんやのあさやす
  白露に風の吹きしく秋の野は
    貫きとめぬ玉ぞ散りける
《解釈》
 秋の白露の美しさを真珠の玉に見立て
います。その玉は数珠のように紐が通さ
れていません。秋の露が散った様子を
表現しています。
文屋朝康は、文屋康秀(吹くからに秋の
草木のしをるればの作者)の子供という
事になっていますが、同一人物であると
言う説もあります?とすると、百人一首
に二首、採用されている事になるのですが・・・。
 ■□■平成の百人一酒に酔人詠める歌■□■
  しろうまに 風邪ひきばあさん鼻たらし
   これでは飲めぬ 金も払わぬ
《解釈》
 酒の無い頃は何でも飲みましたね。
バクダン、カストリというのは間違えれ
ば失明、時には死んでしまう。
その点しろうまと言われるどぶろくは
安全でした。だが、何処で飲ませてくれ
るかわからない。ようやく探し当てた所
でばあさんが丼にしろうまをなみなみと
湛えて出してくれた。やっとありついたと、
その時ばあさんの鼻水がとろりと垂れた
のであります・・・・。
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4.ありがとうございます
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 この度、平成17年(平成16酒造年度)の品評会・
鑑評会におきまして栄えある賞を受賞する事が出来
ました。これを励みに今後も精進してまいります。
今後とも応援よろしくお願い申し上げます。
 ◆◇平成17年(平成16酒造年度)◇◇◆◆
 ★ 岡山県新酒品評会
      岡山県知事賞 受賞
 ★ モンドセレクション国際コンクール 酒類部門
      ゴールドメダル受賞
 ★ 全国新酒鑑評会 
      金賞 受賞
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 いよいよ週末(土曜日)は田植祭です。
ご参加下さる皆さん気をつけてお越し下さい。
     オマチしております!
 先日、上記でご紹介した「吟醸Bar蔵72」が
オープン致しました。吟醸酒協会の新たな取り
組みとして3ヶ月間限定オープンです。
(レセプションパーティーには100名近いマスコミ
関係の方がお見えになられました)
是非、足をお運び下さい!吟醸酒の飲み比べ
をするチャンスですよ。

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