醸句通信

2006.07.25

酒一筋・醸句通信    第四九号

今回のコンテンツ
  1.酒のウソホント
  2.おいしいお酒の飲める店▼ 吟醸Bar蔵70
  3.毎回楽しい「百人一酒」


◆◆◆◆◆━━━━━━━━━━━━
◆  醸句通信  No.49   2006.7
◆━━━━━━━━━━━━━━ 酒一筋 ◆◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.酒のウソホント ▽  清酒
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「清酒」という言葉
 普段は「お酒」と呼んでいる日本酒の本名は
清酒と言うんです。本名といいましたが、人間
の名前が戸籍簿に登録されているように、酒類
は酒税法に登録されているのが本名と言う事に
なります。
 江戸時代、「澄んだ酒」と「濁った酒」が商品
として定着しました。澄んだ方を「清酒」と書いて
「スミザケ」と呼びました。清酒に比べ、品質も
価格も低いお酒に「濁酒」があり、こちらは
「ニゴリザケ」と呼ばれました。
漢語が好きな当時の文化人などが「セイシュ」
と呼び出しました。それを臨済正宗に信仰の厚
かった桜正宗の主が、「正宗」の文字を「マサム
ネ」と読み、自分の印である桜とくっつけて「桜
正宗」という銘柄にしたのは19世紀後半の事で
す。
 明治時代になって酒づくりは政府の主要な資金
源になります。酒税という制度が出来ます。そこ
での分類は「清酒」と「濁酒」だけでした。
この頃になるとスミザケとは呼ばず、セイシュと
呼びました。新政府らしい感覚ですね。
明治時代には日本の酒税法には「清酒」と「濁酒」
があったのでした。当時の生活風習からもあって、
市民はどぶろくをつくって愛飲していました。
これは法律的には密造で脱税ということになります。
徴税官は濁った酒イコール密造とした方が取り締
まりやすいので、濁酒製造免許をなくしてしまいまし
た。「清酒」という気取った言葉だけが世の中に残っ
てしまいました。
でも、あなたは「清酒」という言葉を使っていますか?
酒税関係者以外はあまり使わないようです。
「お酒」という庶民の言葉をもっと大事にしたいものです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2.おいしいお酒の飲める店
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 おいしいお酒の飲める店。
こんなお店があります。是非お立ち寄り下さい。
 ▽ 吟醸Bar蔵70 《吟醸酒協会主催》
    東京都千代田区丸の内1-9-1
     電話:080-1248-1231
  東京駅八重洲北口キッチンストリート内
 営業時間:17:00?21:00   定休日:日・月曜日
 東京駅構内に吟醸Barが期間限定でオープン!
吟醸酒協会会員蔵70社の吟醸酒が一杯300円?
楽しめます。(地方の肴も500円)
是非、この機会に足をお運びください!
 ご予算:お一人1,000円?
  (チケット制です。)
――――――――――――――――――――
 ◎酒一筋 担当週 7月25?29日
――――――――――――――――――――
 25日?29日には、常設の吟醸酒とは別の吟醸酒
が味わえます!
(岡山名産:ままかりの酢漬けもあります)
28、29日は担当企画委員としてBar内で皆さんを
お待ちしております。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3.小倉あん子の「百人一酒」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 大中臣能宣朝臣・おおなかとみのよしのぶあそん
 御垣守衛士の焚く火の夜は燃え
  昼は消えつつ物をこそ思へ
《解釈》
宮中の御門を守る衛士の焚くかがり火が、
夜は赤々と燃え、昼は消えるように、私も夜
は思いが燃え、昼は物思いに沈んでしまう。
 ■□■平成の百人一酒に酔人詠める歌■□■
 見かけより 偉そうに見える彼は 夜は燃えて
  昼は消えつつ ものこそ思え
《解釈》
「五時からおとこ」と言うのがいます。
ぼやっとしている様なのですが、それでいて
偉そうに見えるのです。その実、仕事はしな
いでほんとにぼんやりしているんですね。
それが五時を過ぎると夜の街へ出て燃える様
な情熱的な遊びっぷりなのです。
見下げた男といいたいのですが、実に見上げ
た男です。あぁ、あのようになりたい。
####################################################
 東京駅構内に期間限定でオープンした「吟醸Bar」は
お蔭様で連日盛況のようです。
(企画委員としてうれしいですね)
 この時期、「じゅんまいうめざけ」の仕込みの為の梅
のヘタ取りに追われています。
梅を1個1個点検しながらヘタを取っていくのは、気の
遠くなる作業ですが良いものを造るためにと皆でがん
ばっております。
◆LUCi(7月28日発売)
 月刊ルーシイー9月号の「これぞ女心のツボを押さえ
た飲み物」で「じゅんまいうめざけ」が紹介されます。

アーカイブ

ブログ内検索