醸句通信

2010.09.01

酒一筋  醸句通信    第九八号

今回のコンテンツ
1.酒のウソホント
2.毎回楽しい「百人一酒」
3.おいしい話
4.おいしいお酒の飲める店▼「魚秀」

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◆  醸句通信  No.98   2010.9
◆━━━━━━━━━━━━━━ 酒一筋 ◆◆

天の与えたすばらしい力を内包する軽部産「雄町米」
の米を守り育て続けている「酒一筋」の蔵元からもっと
美味しくお酒を飲んで頂くために楽しいお酒のお話を
お送り致します。

このメルマガが、ほんの少しでもあなたのお酒の楽し
さにプラスになればと思っております。
利守酒造株式会社

【冷やおろし】(ひやおろし)
春先に出来上がったお酒は貯蔵
(熟成)を経て秋口から瓶に詰めて
出荷するのが、一般的なサイクルです。
秋口になると外気(気温)と貯蔵され
ているお酒の温度とが同じ位になりま
す。それをそのままタンクから瓶に詰
めて出荷するお酒を「ひやおろし」、
「秋あがり」とも呼びます。なぜ、同じ
温度が良いか?それは雑菌の繁殖
が抑えられるからです。
今が旬です!
「酒一筋 純米秋あがり」本日より発売開始!

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1.酒のウソホント    ▽お酒をつくる微生物
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お酒が出来るということは、飲み物の中にアル
コールが出来るということです。
お酒の歴史は、人類の文明の歴史と同じほどの
長さなのですが、お酒と他の液体との違いであ
るアルコールの存在が知れたのは、西欧では錬
金術が流行ってからのことです。
そのアルコールをつくるのは、酵母という微生
物の力によるものであることがわかったのは、
中世以降のことです。
日本では、明治以降、文明開化になってからで
した。それ以前は、魔法のようなものだったの
でしょうか?それとも、神様のなせる業と理解
されたのでしょうか?
ワインのように、はじめから果汁という甘い液
体があれば、それに、「酵母」という微生物が
働きかければ、果汁はアルコールになります。
米や麦を原料とするお酒は、でんぷんを糖化さ
せるための酵素力が必要なので「麹」や「麦芽」
が不可欠です。
日本酒をつくるには「麹」が必要で、麹をつく
るための「麹菌」という微生物が必要です。
酵素力を持っている「麹」や「麦芽」は、それ
自体が物として見えます。それがなければお酒
やビールになりませんから、これがお酒を造る
のだということは、ずっと以前からわかってい
ました。
日本では、室町時代には、酒蔵やお酒をつくる
市民たちに麹を売る専門業者がすでに存在して
いました。
この伝統を受け継いで、いまでも「麹菌」を酒
蔵などに販売し続けているお店があるのです。

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2.小倉あん子の「百人一酒」
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後鳥羽院(ごとばいん)

人も愛し人も恨めしあぢきなく
世を思ふゆゑに物を思ふ身は

《解釈》
人をいとおしく思い、あるいは
人を恨めしく思う。
面白くなくこの世を思うところから、
様々まな物思いをするこの私。

■□■平成の百人一酒に酔人詠める歌■□■

人も推し 人も勧める酒の味
もう思うまい 酒が飲めぬと

《解釈》
世の中には酒が飲めない人がい
ます。体質的に飲めない人、お酒
は健康に悪いからとかまずいからと
かで飲まない人。
でも、ほんとうはだれでも飲めるので
す。いい酒に出会えば、おいしくて飲
んで楽しく、健康にもいいことは多く
の実績が証明しています。
飲めない人、飲まない人というのは
不幸にしていいお酒に出会っていな
いのでしょう。
言うまいぞ思うまいぞ、酒が飲めぬと。
この歌にあるように、もういうまいぞです。

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3.おいしい話
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チーズと日本酒の美味しい関係をお楽しみ下さい!

「リコッタ・アッフミカート」

チーズの名前って…常々思うことなのですが、由来が
シンプルでわかりやすいです。例えばそのチーズが作
られている地名が名前になると、以前お話した事があ
ります。地元を愛する思いが込められているようでい
いですよね。
そして今回ご紹介するチーズは「リコッタ」その名前
はリズムカルで心地よい響きですが、実は「再び煮た」
という意味で、製造工程をそのまま名前にしています。
なんとも現実的ですね。このチーズは、元をたどれば
羊のミルクのチーズ作りから始まりました。
今では牛乳製が普及しています。
「再び煮た」の意味とは…まず、ミルクを加熱して酵
素を加えるとプリン状の固体と液体に別れます。
その固体の方がチーズとなるのですが、リコッタはこ
の液体の方(ホエー又は乳清といいます)を更に煮詰
めて作ります。この時点だとフレッシュタイプ。
それを保存用として作られたのが「リコッタ・アッフ
ミカート」です。先程のリコッタを型に入れ加塩をし、
少し熟成したら3日間以上燻煙させます。
となればこのチーズの名前の由来、わかりますよね。
アッフミカートが燻製したという意味です。
この燻製香がチーズの味わいの幅を広げてくれ、舌の
上で溶けていくとミルクの甘みと重なります。
この複雑さが日本酒と交わったときにより豊かになる
のです。
山廃、生もとの懐の深さがこの燻製香を更に膨らませ
てくれることでしょう。

D&F テイスティー アドバイザー 粂田 康子

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【チーズのお問合せ】
株式会社フェルミエ Fromagerie Fermier
【本店】
東京都港区愛宕1-5-3
愛宕ASビル1階
http://www.fermier.fm/

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4.おいしいお酒の飲める店
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酒一筋を美味しく楽しみたい方に。
こんなお店があります。是非お立ち寄り下さい。

▽ 魚秀

東京都 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-23-6
TEL:0422-22-1233

営業時間:17:30~01:00
定休日:不定休

先月、吉祥寺にオープンしたばかりのお店です。
といっても、店主は魚真乃木坂、吉祥寺と店長として
店を盛り上げてきたヒデ。
8月5日に吉祥寺に独立開業となりました。
扉をくぐると大きなねぶたが迎えてくれ旬の魚と日本
酒をゆっくりと楽しめる。
ちょっと分かり辛い場所にあるだけに穴場的存在にな
るかも。

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まだまだ日中は暑い日が続きますね、油断してはダメですよ。
今年の残暑は昨年とは違います。
先月は編集長が出張のためメルマガ発行が遅れ・・・発行し
ないとと思っている内に9月になってしまいました。
あっという間ですね・・・スミマセンでした。

酒一筋の田の方は雄町の花が咲き(出穂)今が
一つの見どころです。
米作りも終盤になりました、残り1カ月ちょっと
頑張っていきます。
10月に開催予定の「収穫祭」には是非ご参加下さ
い、オマチしております!

■酒一筋Tシャツがオシャレになって復活!
今回のテーマは街中でもお洒落に着れる”酒T”
です。
一部のカラー・サイズにつきましては在庫が
ございますのでお問合わせください。

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◎ 酒一筋 「純米秋あがり」 本日より限定発売開始
http://www.sakehitosuji.co.jp/goods/d/?c=15

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利守酒造株式会社

編集担当・明日香

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