醸句通信
2007.01.18
「酒一筋」ができるまで・その工程1
数々の工程を経て「酒一筋」は生まれます。
その工程一つ一つが「酒一筋」の品質を生成します。
「酒一筋ができるまで・その工程1」では「精米」を見ていきましょう。
玄米の表面部分に含まれる成分は酒の味に深く関与し、多すぎると雑味となるので、米の中心部を残してその表面部を取り除きます。この磨く度合いを精米歩合と呼び、以下のように規定されていました。
普通酒 | 73~75%程度 |
本醸造酒 | 70%以下 |
純米酒 | 70%以下 |
特別本醸造酒 | 60%以下 |
特別純米酒 | 60%以下 |
吟醸酒 | 60%以下 |
大吟醸酒 | 50%以下 |
※国税庁による規定でしたが、平成16年以降この規定は撤廃されています。
そしてこの「精米」こそが良質な日本酒を造ることにつながるのです。
さてこの工程では処理する米が熱を持ち、砕米が発生する場合があります。
※砕米=精米の過程で割れてしまった米で、以降の工程では使えません。
そのため吟醸等、高い精米歩合の精米では、特に時間を掛けて温度上昇を抑える必要のある難しい工程なのです。
因みに精米の際に出る糠(ぬか)は、栄養豊富な肥料として田に戻します。
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