醸句通信
2007.01.17
「酒一筋」ができるまで・その工程2
数々の工程を経て「酒一筋」は生まれます。
その工程一つ一つが「酒一筋」の品質を生成します。
「その工程2」では「洗米」から「浸漬(しんせき)」「蒸し」「放冷」までを
見ていきましょう。
「洗米」では15kgずつに分けた精米を一袋ずつ手洗いすることで、米の表面に付いた糠(ぬか)を落とします。
「赤磐雄町米」は軟質米で、この「洗米」や次の「浸漬」でも砕けてしまう危険性が高いので、特に注意深く洗います。
洗米の済んだ精米は続く「蒸し」に必要な水分を吸わせるために水に浸します。この工程を「浸漬」と呼びます。
浸漬では秒単位の限定吸水を行い、良好な蒸し米を得るための水分含量となるよう、細心の注意を払っています。
浸漬が済んだら次は「蒸し」です。
米に含まれる生デンプンは、そのままでは発酵に関与するブドウ糖に分解されにくいので、蒸す(熱を加える)ことで、分解されやすい(麹の酵素の作用を受けやすい)αデンプンに変えます。また同時に殺菌も行います。
そして蒸した米を仕込む際、最適な仕込み温度になるよう「放冷」します。これは同時に米の表面に付いた水分を飛ばし、製麹(せいぎく)に最良な外硬内軟の蒸し米を得ることを目的としています。
そのため、温度は下げすぎないよう、注意する必要があります。
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